2009年8月30日日曜日

判断力を磨くために読む本2冊

自分は、人生において、仕事において、正しい判断ができているだろうか。
不安になったときに開く本が、私には2冊ある。

①考える力をつけるための「読む」技術~情報の解読と解釈~(妹尾堅一郎著・ダイヤモンド社)
考える力をつけるための「読む」技術―情報の解読と解釈

②哲学思考トレーニング(伊勢田哲治・ちくま新書)
哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))
 
昨日行ってきた講演で、元裁判官、日本、ニューヨーク州弁護士としての肩書を持つ八代英輝さんが強調されていたのが、

「映画やドラマを見て、視点の移動をしよう」

ということであった。

それは、視野が狭くなると、判断が偏るからであろう。

私の人生における数々の失敗は、視野が狭かったばかりに、

「正しい情報を集めなかったこと」
「間違った情報を見抜けなかったこと」
「解釈が間違っていたこと」

によって、誤った判断をしてきたことに他ならない。

受験情報も、就職情報も、判断基準を持たずに与えられるまま、右往左往していた。
人々が繰り広げる根も葉もないうわさや、TV報道の意図的な編集について、冷静な見方ができず、間違った印象を持ったまま、行動をとってしまった、等々。

情報に対して受け身だと、判断をする以前に、洗脳に近い状態にさらされてしまうことに気がつく。人間は感情を持っているので致し方ないが、間違った判断を導くような「思考停止」は避けたい。

自分の情報収集、解釈、判断の癖、分析力の弱点に気がつくことは、自分の生き方を見つめ直す上で、非常に重要である。

私にとっての2冊は、私が判断をする際に警告を発してくれる。

①では、情報を読むことの基本として、

他人の作成した「知の構造物」(記号の体系)を解読・解釈して、記号の向こう側にあるリアリティ(現実性)にアプローチできなければならない。

と述べている。

情報そのものが間違っていたり、解釈が間違っていては、決してリアリティには近づけないのである。
「本当のところはどうか」を、見極める力について、どんな媒体に接しても太刀打ちできるようなアプローチ法が手に入る本である。
積極的に情報を取りに行く立場の人には、基本書である。

②はタイトルに「哲学思考」とあるが、その実、「ほどよいクリティカルシンキング」の本である。
そして、この本では、クリティカルシンキングを、

情報の送り手と受け手両方の共同作業の中で、社会において共有される情報の質を少しでも高めていくための、ものの考え方

と定義している。

ほどよい懐疑主義を持つ、という心構えからスタートし、読み進めるうちに、一歩づつ道筋を立てて考え抜くコツが身につくようにできている。

頭が固くなっているような気がしたら、すぐにこの本を読みながら、自分の持っている仮説や情報を分析するようにしている。



上記2冊の本は、読んですぐアクションを起こせるような類の本ではない。しかし、徐々に「本質を見失わない」癖がついてくるような、自分を育ててくれる本である。

2冊とも、繰返し読んでいると、当たり前のように思えてくる部分がある。そんな時、少しづつ、判断力が上がっていると実感できる。

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