2009年11月17日火曜日

『大前研一通信2009年11月号』


私の亡父は、大前研一氏の大ファンだった。

書斎の本棚には著書が並び、話し方、眼鏡の掛け方、ボディーランゲージも真似していたし、

食卓で話す内容も、ほぼ大前研一氏の受け売りだった気がする(笑)。

大前氏の一言一句に影響を受けていた父は、20年程前だっただろうか、

ある日職場で、得意げに「フィランソロピー」についてプレゼンした。

ところが上司に、「フィランソロピーなんて、知らんソロピー」と揶揄され、凹んで帰ってきた。

まあ、時代の先取りのしすぎは、職場で浮いてしまうので、気をつけたい。

だが、視野が狭くなるのは、絶対に避けなければならない。

時代の過去とかなり先と、空間的広さを、見渡す力こそが付加価値を生む力となる。

私のスタンスとしては、少なくとも世界的に評価を受けている日本の人物や、技術、出版物には

注意を払うようにしている。

そのうちの一人が大前研一氏だ。

今回レビュープラスさんから献本いただいた『大前研一通信』は、

大前氏が色々な媒体で発表したコラムや評論を一冊にまとめたものだ

例えば、『プレジデント』、『Voice』、『月刊ベルタ』、『夕刊フジ』、『nikkei BP net』などである。

「すべての媒体を拾っている時間はないが、直近の大前氏の発言を追いたい」という人は、

時間の節約になるし、薄い一冊なので保存が容易にできるのがありがたい。

一度にコラムをまとめて読むことができると、
前氏の物の見方、問題点の洗い出し方のメソッドすら身に付く。
ダイナミックな展開のある著書を一冊読むのもいいが、
スペースに限りのあるコラムに凝縮される論理の展開は、思考の訓練にも役立つだろう
国家戦略について考える際も「3C」のフレームワークを用いると文章の冒頭で明記されているので、
読みながら迷子になることがない。

また、最も注目すべきは、大前氏の問題点の洗い出し方である。

例えば2009年11月号に掲載されている、「道路民営化議論の問題点」についての
一覧表を見てみよう(下記表参照)。
なにか大きなテーマを考えるとき、この一覧表を応用して考えることができるだろう。

問題点をなぜこれだけに絞り込むことができたのかを逆算して考えてみても面白い。

大前氏は、本誌の15ページでこう言っている。

“問題解決の第1ステップは、問題を正しく定義することである”


大前氏のように世界中を飛び回って肌で情報を感じることができる人は少ない。

それならば、大前氏の視点、考え方を得て、自分の行動範囲の中でその思考法を
働かせることで、時代を切り開くような付加価値を生み出すことができるのではないか。

2 件のコメント:

ひろたん さんのコメント...

 大前研一は、ビジネスマンにとってのカリスマですよね。
 でも、なかなか大前研一のようにはなれないのが現実・・・・。
 この「大前研一通信」って、けっこう難しいこと書いてありますよね。

BUSHIDOU さんのコメント...

ひろたんさん、こんばんは!

カリスマ。そうですよねー。ちなみに勝間和代さんは「女大前研一」とも呼ばれていますし、

ビジネスパーソンにとって常に注目すべき人だと思います。

私は大前さんの話し方も好きです。説得力のある語りは、やはり現場を見た人にしかできないですよね。