2010年1月26日火曜日

名古屋アウトプット勉強会1月課題本『FREE』を読んだよ

                      (↑クリックで拡大出来ます)
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

名古屋アウトプット勉強会の1月の課題本は、クリス・アンダーソン著『FREE』だ。

クリス氏は、米国の『WIRED(ワイアード)』誌の編集長であり、

「ロングテール」(ネット商店は、マイナー商品の扱いを増やすことで収益を上げているという現象)

という言葉を固有名詞化させた人物でもある。

日本語版にはコバヘンこと小林弘人氏(ツイッターアカウントhttp://twitter.com/kobahen

の解説が掲載されている。

『FREE』が出来るまでの経緯がわかるので、まず解説から読み始めるのもおすすめだ。

“アンダーソンは、フリーを説明するのに、行動経済学、心理学、マズローの欲求段階説
 フリーの歴史から潤沢さまで、ありとあらゆる分野のアイデアを動員する”
とあるとおり、多角的な視点で考察されているところも、読み物としての面白さにつながっている。

☆新しいビジネスモデルを考えるためのインスピレーションとなる本

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
行動経済学の本『予想どおりに不合理』での実験でも明かされるとおり、

「無料」は、心理学的にも、圧倒的な力を持つということがわかる。

多くの消費者の気をひき、ロックインするために、価値の高いものがFreeになり、流通する機会は

今後増えて行くだろう。消費者の立場では、便利で楽しいものをより多く自由に使えることになる。


しかし、企業側に立って考えた場合、「どこで収益を得るか」を明確にし、


変化にも適応しながら必ず収益を上げ続けるモデルでなければ、


フリーを生かしきれないと思った。

本書で取り上げられるFreeの主なビジネスモデルには次のようなものがある

【フリーミアム】

無料と有料のバージョンを両方設ける。

例えば、99%の人にとっては無料で、一部1%の人が有料版を利用することで成立するビジネスモデル。

【直接的内部相互補助】

スポーツクラブの無料体験のように、顧客が今後料金を払ってくれることを見込んでいるもの。

【三者間市場】

無料で提供することで多くの人々が利用し、そこへのアプローチのために広告主が広告料を支払う。

【贈与経済モデル】

物々交換(いらないものがなくなるすっきり感が得られる)やWikipedia

(善行をしているという満足感が得られる)のような、貨幣が介在しないビジネスモデル。

☆私が抱くフリーへの疑念

私は今まで、ビジネスモデルなど考えたこともなかったレベルなので、

経営シュミレーションについては全くの素人だが、感覚的に抱いた疑念を記しておこうと思う。

明日の読書会で、参加者の方に、この疑念を晴らしてもらえたらありがたい。

私はフリーについて、既存の業界では、もともと名声が高く、資金力のある企業が勝ち、

新規参入企業は苦戦するのではないか、という疑念を抱いた。

例えば、新興芸能プロダクションがアイドルを売りだそうと、

ユーチューブなどの動画でプロモーションを行うとする。

そのプロダクションは、人気が出たところでCMやコンサートなどで収入を得よう、と考えている。

一方で既存の大手芸能プロダクションは新しいアイドルを売り出すために、

出演料無料でCMに出すことにする。

広告主は、実績のある大手プロダクションの新人が無料でCMに出てくれるなら、

喜んで出演させるだろう。

大手芸能プロは、CMで新人の評判が広まったところで、コンサートで収入を得ようとする。

貴方が広告主なら、ジャニーズの新人が無料でCMに出てくれるvs

「you tube」で人気が出始めた新人男性アイドルに報酬を支払ってCMに出す、どちらを選ぶだろう。

この場合、新規参入会社の方は、軌道に乗るチャンスや、継続して収益を得るチャンスが得にくい

ように思うのだが。

フリーは、業界によって、期待出来る効果、コストが違うはずでもある。

安易にフリーに走る前に、リスクについても充分議論してみたくなった。

4 件のコメント:

acl-nsc さんのコメント...

BUSHIDOさん

こんばんは、ご無沙汰しています。
MiZです。

 free読まれたのですね。最近、本屋で山積みになっているのは、アウトプット勉強会の影響かもしれないなぁと思いながら、立ち読みしていました。

 確かに、知名度や資金力~について、仰る通りだなぁと思いました。

 私がスゴイなぁと思うのは、ネットの登場で、個人が情報を発信し、世界の有名人になる可能性が誰にでもあるということについて、シンプルなことなのですが感心しきりです。


 あと米国の未来学者(?)のアルビン・トフラーが『富の未来』で生産消費者について書いているのですが、Freeと読み比べられると面白いかもなぁと思いました。

BUSHIDOU さんのコメント...

MiZさん、こんばんは!コメントありがとうございます!

『FREE』すごく売れているようですね!

>世界の有名人
確かにyoutubeにアップされたのがきっかけで紅白にまで出ることになったスーザン・ボイルさんの例など、感慨深いですよね。

今後フリーなものはネット上に増え続けると思いますが、結局は基本、「価値あるものを素早くコンスタントに発表出来る」企業でないと経営は維持出来ないという感覚を持ちました。

そういう意味でも、社会の行方を先読みするセンスが大事なのですよね!

>アルビン・トフラーが『富の未来』で
>生産消費者について書いているのですが、

初めて知りました!とても興味があります。早速書店で探してみますね。良い情報、ありがとうございました!

ひろたん さんのコメント...

 Googleは、元々、知名度はありませんでしたよね。
 しかし、FREEのシステムを構築し、今や世界征服すら可能ではないかと思えるくらい発展しています。世の中には、本当にすごいことを思いつく人がいるもんだと感心してしまいます。

 ただ、こういった一部の例外を除けば、知名度と資金力がなければ競争力がないので、FREE合戦になれば負けてしまいます。
 何か良い方法があれば・・・と思うのですが、それが解れば大金持ちになれますよね。

BUSHIDOU さんのコメント...

ひろたんさん、こんにちは。

まだ感覚的にしか理解できていないの
ですが、

確かにフリーで「存在を知ってもらう
」「毎日、サービスを利用してもらう」こと
がしやすくなります。

しかし、速さと商品の魅力も大切な条件のはずです。

ツイッターに似たサービス(例えばアメーバなう等)を今から作っても、手遅れのように、いかに早く多くの人に使ってもらうか、

また、youtubeにコンテンツを上げるなら、
人気が出たらさめないうちに、「商品」を提供出来るような素早い対応も必要だと思います。

Googleなど、世界規模での進出はやはりアメリカが強いな、と思いますが、そのうちインド発のサービスなども出てきそうで、
楽しみでもあります。