2010年11月7日日曜日

問題を解決する思考『慧眼(けいがん)』を読んだ

☆仕事ができる人とできない人の違いは、「考え続けている」か「何も考えていない」かにある

もう一度、大学(院)に行って勉強し直したい。」

マインドの高いビジネスマンなら、一度はそう思ったことがあるのではないか。

特に新入社員の方々は、会社にいても重要な情報に触れさせてもらえなかったり、単調な雑用ばかりを繰り返す立場にいたりと、悶々としている人も多いかもしれない。

そんな時、もっと知的刺激が欲しくなることだろう。

年配の方々との会話の中で、自分の社会的な知識や経験が不足していることに気がつく時期でもある。

若いうちに頭を徹底的に使っておく

ということは、本当に大切だと思う。

そのためには、まず、今いる現場で、ものを考え続けることからスタートする必要がある。
最初は、取り組んでいる仕事の本質を理解できなくてもいい、意味が分からない言葉がたくさんあってもいい。

しかし、「なぜこれをする必要があるのか」「今必要な情報は何か」「その情報はどこで取ることが出来るのか」「どうやったらあの人を説得できるか」など、まずはとにかく考え続けることが重要だと思う。

なぜなら、立場が上がるにつれて必要になる「先を見通した総合的な思考力」は、普段の細やかな思考が基礎になければ、到底身につかないものだと考えるからだ。

20代前半で基礎力が付いたら、「レベルの高い学びの場」を求めて、さらなる思考の訓練を積んでみるのもいいだろう。

難解な読書や、勉強会、留学、大学院など、選択肢は沢山ある。決して考えることをやめてはならない。自分も、社会も、成長が止まってしまうからだ。

☆基礎的な「思考法」を知ることが重要

今回、私は、大前研一氏の「考え方」のメソッドが豊富につまった書、『慧眼(けいがん)』を読んだ。


慧眼 <問題を解決する思考> (大前研一通信 特別保存版 Part.Ⅳ)

大前研一
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本書は、大前研一氏が、ケーススタディとして、次々と現実にある課題を投げかけてくる点が他のビジネス本とは違う。

「もしも私が「イオンの岡田元也社長」だったら、お葬式ビジネスに参入した以上、この事業をどのように成長させていくか?」

「もしも私が「トヨタ自動車の豊田章男社長」だったら、分離した住宅事業を今後どの方向に持っていくか?」

いきなり面喰った。


なぜなら、考えの糸口(とっかかり)がつかめないからだ。

考えるにも何らかの材料が必要で、その材料すら一から集めないといけないレベルだ。

イオンの葬儀ビジネスについて、本書で述べられる視点を部分的に挙げると、

・イオンの、葬式ビジネスにおける強みや、利益を得るための仕組み

・葬儀ビジネスの現代化(戒名ソフト、ネット上やiPhone上での葬式・墓参り、個人の生前記録データベース化)

・新規参入の場合、既得権者(仏教界)との軋轢

等、

文化さえ変えてしまうような斬新なサービスを積極的に提供したり、競合他社との差別化や、想定しうる問題を挙げたり等、四方八方からアプローチする必要があるということなのだ。

IT、宗教、利益モデルなど、新旧の知識や深い教養がないと、究極の思考にはたどりつけないことを思い知らされる。

本書では、大前研一氏が学長をつとめる、ビジネスブレークスルー大学でも重視されている、「本質を常に問い続ける」ことの意味を知ることができる。


ビジネス、政治、経済の「本質を問う」とはどういうことかを知りたければ、本書のような一冊をひととおり噛み砕いてみて、助走をつけるのもいいと思う。

☆哲学的思考の重要性

仲間同士で議論するのもいいだろうが、素人同士で話し合っていても、行き着く先は自己満足だけかもしれない。
そんな時、世界的なコンサルタントから、思考のモデルや助言を受けることができたら心強いし、思考のレベルも一段と上がるだろう。

本書において、もっとも印象的だったのは、大前氏が「哲学的思考」の重要性を強調していることである。

本書によれば、哲学とは、「究極の答えを求めて、徹底的に議論すること」である。

その「徹底的」のレベルを示してくれるのが、大前研一氏だ。

破天荒に新しいことを考え続ける人の思考を知ることが出来る、20代の方にも読みやすい一冊である。

※本書は、レビュープラス様より献本いただきました。ありがとうございます。

慧眼 <問題を解決する思考> (大前研一通信 特別保存版 Part.Ⅳ)

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