2011年11月5日土曜日

真の問題に気づいて、説明できますか?~大前研一著『警告』を読んだ~

レビュープラス様より、大前研一著『警告』を献本いただきました。ありがとうございます。

警告<目覚めよ!日本> (大前研一通信 特別保存版 Part.Ⅴ)

★大前氏の著書から何を学ぶべきか

現在30代の私が、大前氏の本を読むときに、心がけていることは

「どうしたら真の問題を発見できるか」
「解決法を考える上で、効率的なプロセスを知りたい(フレームワークやチャート等)」

の2つです。

まず、私たちのこれからの社会のしくみを予想してみましょう。身近な所では税金や年金制度など、「負担増」へと変わっていくのは間違いありません。

経済に右肩上がりが期待できないことは、生活不安という問題につながります。ただでさえ、現状維持のためだけでもいろいろな問題に直面するというのに。

そんな中で、何も考えず、行動せず「こんなはずでは・・・誰のせいで・・・」という40代50代、老後を送るのは非常にむなしいことだと思います。

何をどう変えれば、未来に希望が持てるのか、問題を自分なりに本気で考え、解決するかしないかによって自分の人生は決定付けられると思います。

しかし、大局感を持って問題を正しく設定するのはなかなか難しいことだと実感してます。

たとえば、日々多くのビジネスパーソンが行っている目先のトラブル解決や、お客さまからのクレーム処理は、真の問題設定・解決をしているわけではなく、場当たり的な事後処理でしかないと思います。

では、真の問題設定とはどういうものなのでしょうか?

その答えが本書『警告』にあります。

★設定した問題の背景や、他の問題とのつながりを説明できますか?

大前氏の世界経済に関する著書を読んで、「グローバルなテーマは難しすぎるし、直接自分の仕事とは関係ないから、実感が持てない。」と思う人もいるかもしれません。しかし、それだけではあまりにもったいなさすぎます。

大前氏の著書は、「なぜそれが問題なのか」という論理の流れを学ぶのに、最高の教科書なのです。

たとえば、本書の冒頭には、世界経済の「四つの地雷原」として

①ヨーロッパのソブリンクライシス(国家債務危機)
②アメリカ経済の低迷とドルの危機
③中国の不動産バブル
④日本の国家債務

が挙げられています。これらすべてが根底で繋がっているというのですが、どのように繋がっているのか説明できる人は少ないでしょう。

大前氏の論理の流れを分析してみると、世界全体を見渡した上で、「問題は4つ。その理由は・・・である。そしてそれらはすべては根源で繋がっている。どのように繋がっているかというと・・・」というところまで説明しています。

問題を解決するには、多くの人からの共感を得て共有しなければ具体的な行動に結びつきません。そこで、なぜ問題なのかを論理的に説明する能力は欠かせないものだと思います。

社内の改善点を指摘する、上司を説得する、周囲の合意を取り付ける、こういった日々の生産活動において、大前氏の「思考の流れ」を応用することができれば、問題解決力は格段にアップすると思います。

★問題設定、解決には圧倒的なスキルが必要だ

大前氏が、世界経済のしくみや、各産業の未来について問題を次々に指摘できるのは、

「何が本質かという視点がある」
「あってはならない事態をいち早くキャッチしている」
「広い視野に立って優先順位を付けられる」
「どうあるべきかというビジョンが明確にある」
「解決すべき問題について、論理的に説明することができる」

といった能力が徹底的に備わっているからだと思います。

そういった能力を磨く思考の訓練の1つとして「ケーススタディ」が挙げられています。

もし、あなたが「東京ガールズコレクション」を企画するとしたら、どのようにしますか?

こういった場面設定を用いて、徹底的に考え抜く訓練をするのです。

私が今とっさに思いついたのは、

「もし自分が秋元康氏だったら、AKB48の勢いをあと10年持たせるにはどんなしかけをしていくか」
「もし自分が橋元前大阪府知事だったら市長選で何を争点にするか。市長になったら真っ先に何をするか」

というものです。話題にはよく上がるのに、自分では具体策がなかなか思いつきません。みなさんはいかがですか?

TVで話題になっていることがあったら、ボーっとみているだけではなくで、自分が動かす場に立った時のことを想定してみると、相当の思考の訓練になります。

身近な所に問題解決思考を訓練する材料がたくさんあるのだ、ということも、本書から学ぶことができました。


※本書には、リーダー論や、旬なエネルギー問題に関するDVDもついており、定価1500円(税抜き)です。「問題解決」や「危機管理」を主要な仕事にされている方にとっては、とくに学びが多い本だと思います。

警告<目覚めよ!日本> (大前研一通信 特別保存版 Part.Ⅴ)

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