2011年12月28日水曜日

やってみなくちゃわからないじゃない

「好きなことを仕事にすると、義務感になってしまうので、せっかく好きなことが嫌いになってしまう」という話をよく耳にします。例えば、旅行好きな人が旅行会社に就職したり、添乗員になってしまうと、旅行を純粋に楽しめなくなってしまう、というように。

確かに、想像する限りでは、好きなことが仕事にからむと、「納期に追いつめられる」「クレームを受ける」「あまり納得できない商品でも販売しなくてはならない」というよう、なんとも割り切れないことも多く、失望しそうです。

一方、もともと興味がない分野では、完全に「仕事」とわりきってできるので、冷静で客観的に淡々とこなしていくことができます。 最初から期待がない分、失望もない、という感じです。

他の例では、“医師は、親族を診察すると感情が入って診断を誤る”といいます。手術であればなおさらで、自分の子や親の手術は手元が狂いそうでできない、という話も聞いたことがあります。

愛する対象を前にすると、人は客観性を失ってしまいがちだ、という例です。

私たちはこのような話をよく耳にしているため、大好きな趣味を仕事にしたり、親族を対象にする判断をしたり、友人と共同で事業を興したりすることに躊躇します。いろいろな人から「うまくいかないよ」と言われているから、最初から避けてしまっているのです。

しかし、本当にそうなのでしょうか

私は、今まで私は自分の好きなことを仕事にしたことがありません。教育、英語、旅行、花、執筆、・・・

それは嫌いになるのが怖かったからです。

でも、最近、やってみなくてはわからないじゃない。と思うようになりました

なぜなら、今年、私は、好きだけれど自分にできるかどうか心配だった、あることに実際にチャレンジしてみたところ、想像とはまったく違い、自分に大きな自信がつく結果となったからです。


客観性や冷静さも失わず、理性と感情のバランスもとてもうまくとることができました。

まさに“案ずるより産むがやすし”という体験でした。

想像するのと、実際にやってみるのとは大違いです。

自分の好きなことは、自分を大きく成長させてくれます。あまり好きでないことでは、そこそこの成長しか見込めないことも体験上わかりました。


というわけで、2012年は守りに入らず、おもいきってジャンプしてみようと思います。

2011年12月18日日曜日

人気ブロガー酒井一太氏の待望の処女作!『「うつ」とよりそう仕事術』

「うつ」とよりそう仕事術

★表現力の天才kazumotoさんが心をこめた一冊

時には詩のようにロマンチックで、時には社説のような力強さのある表現力が魅力のブログ「Find the Meaning of My Life」の管理人、酒井一太(@kazumoto)さんがこのたび本を出版されました!タイトルは『「うつ」とよりそう仕事術』です。


以前、名古屋ライフハック研究会の分科会にてkazumotoさんにお会いできた際、プレゼンの語りのうまさや二次会でのお話も面白く、「天才肌」の方だなあ、という強い印象を受けました。うつと闘われているkazumotoさんですが、アウトプットのレベルが非常に高く、今回ブログファンも待望の1冊がいよいよ21日に発売されます。

このたびは、kazumotoさんより本書を献本いただき、丁寧な言葉運びに感銘を受けながら読ませていただきました。


「うつ病」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、夏目漱石やヘミングウェイなど、思慮深さや観察眼が鋭く、人の心のひだに届くような創造性のある作品生み出してきた人の名前です。

私が@kazumotoさんのブログを初めて読ませていただいた時、「ものごとのとらえ方がとても豊かで、表現力が美しいなあ」と非常に感銘を受けました(是非、彼のブログを読んで文体を味わってみてください!)。


@kazumotoさんのように思慮深く、高い感受性の持ち主にとって、現代の合理主義的な職場のしくみには適応が難しいこともあるだろうと思います。実際には、社会のシステム自体が人間本来のリズムに合っていないことも多いのですが、それでも集団の中で生産的なことをしなくてはならない会社員という立場である以上、ある程度の高いパフォーマンスを出さなければなりません。

★育休からの復職や転職のバイブルにもなる本

本書は、うつ病と闘う当事者が親身になって、同じ状況にある人や同じ状況になりうる人(つまり、すべての人)のために心をこめて書かれた本です。

さらに、本書は「うつ病」という範囲にとらわれず、次のような状態の方にも非常に役に立つと思います。

・手術や重い疾患で長期休暇を取った人が会社に復帰するとき
・育児休暇を1年ほど取って、以前はバリバリ社員だったのに会社に戻ったらすっかり浦島太郎状態になってしまったワーキングマザーやイクメンの方
・社内の風通しが悪く、自分のパフォーマンスが100パーセント出しきれない時
・留学や海外転勤から帰ったものの、復職が不安な人
・転職したばかりで、まだ職場のシステムになじめない人

本書には、復職へのハードルを低くしてくれる工夫が42も掲載されており、ただただ不安な方にとっては一気に頭の中が整理され、具体的な行動がすぐにとれるはずです

その中から1つご紹介すると、

・基本的な書類のやりとりについて、実物の書類をそろえてマニュアルを作り、シュミレーションを作っておくとスムーズ

というものです。

単純な伝票や見積書などについても、すべてマニュアルを作っておけば、いざ頭や体が動なくなったときに、すぐに参照することができます。小さなことでもちゃんとできるということが積み重なると、

自信がつき、
周りからの信用も得られる

という好循環になるのですから、やらない手はありません。

基本マニュアルの作成は、忙しすぎて頭が回らない時や、しばらくさわっていなかった書類をしなければならないときにも非常に役立つと思います。

★うつに悩む人への贈り物として

冬の季節になると、うつ病の患者さんが増えるといいます。職場でうつに悩んでいる社員の方を見かけたら、そっとこの本を贈るのも思いやりになると思います。そして、@kazumotoさんの素晴らしいブログも合わせて紹介してあげてくださいね!

「うつ」とよりそう仕事術

2011年12月12日月曜日

今年読んで良かった本ベスト10




今年も@stiloさんの呼びかけで、「今年読んで良かった本ベスト10」をブログで発表する企画がスタートしました!
流行語大賞と同様、年の初頭でマイブームだったものは、記憶が薄れてしまっており、年の後半に読んだ本が一番記憶に残っている、という点では選考に偏りがありますが(笑)、ここで取り上げた本は私に強烈な印象を残した本10冊であることには間違いありません。

★学ぶこと、考えることが私のテーマ

今年の10冊を選んでみると、私の今年のテーマは、「いかに学ぶか、いかに考えるか」だったことがわかります。仕事をしていて、自分の未熟さを思い知るたびに、「学び」「考える」ことを追求したくなります。

そして、ただ純粋に「学び」、「考える」こと自体が面白いというところもあります。
こうして選んでみると、自分がこの一年で何を吸収しようとしていたのかがわかって、面白いですね。

★私の考え方に影響を及ぼしたベスト本10

10位『質問力』 



質問力 ちくま文庫(さ-28-1)




斎藤 孝
筑摩書房
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ティナ・シーリグ
阪急コミュニケーションズ
売り上げランキング: 411



 20歳のときってもう遅いんじゃないの?と思わないでください(笑)。本書は、月並みなことしか考えられない私にとって、脳みそを練り直してもらうような本でした。既存のアプローチ法をマニュアルどおりにこなす人生にしたいか、異質なアプローチをして自分独自の存在意義を輝かせるか、自分の生き方やアイデアを問い直すことができます。お子さんがいらっしゃる方にも必読の書だと思います。教育方針の軸になりうる本です。

8位『これからの「正義」の話をしよう』


これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

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マイケル・サンデル
早川書房
売り上げランキング: 350

言わずと知れたハーバード白熱授業のサンデル先生の講義をまとめた本です。ざっくり言えば、政治哲学を確立するための本です。しかし、社会全体だけでなく、「人生哲学」「社訓」など、個々人がコアなポリシーを磨きこむための問いがいくつもみつかります。考えたことがなかったような哲学的課題を考えてみること自体にも意義がありますし、考えたことで自分の価値観が一歩深まるような実感もあります。志の高い政治家の方、公務員の方にはバイブルとなりうる本なのではないでしょうか。

7位『フィンランドで見つけた「学びのデザイン」』


フィンランドで見つけた「学びのデザイン」 豊かな人生をかたちにする19の実践

フィンランドで見つけた「学びのデザイン」 豊かな人生をかたちにする19の実践

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大橋香奈 大橋裕太郎
フィルムアート社
売り上げランキング: 123469


「学ぶこと」が国や地域によって全面バックアップされている教育先進国フィンランド。街の図書館や博物館にも工夫が凝らされていて、学芸員の方の使命感や主体性も強烈に感じることができました。楽しく学ぶためのアイデアや社会全体が学びを当たり前のこととして取り入れている国の雰囲気など、日本にない視点に出会える本です。

6位 『かかわり方のまなび方』



かかわり方のまなび方

ワークショップやファシリテーションのアプローチ法が豊富
で、学びの場について考えている人の参考書となる本です。社員の力を引き出すにはどうしたらよいか考えている管理職の人にも読んでほしい本です。

5位 『自分の仕事をつくる』

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)





西村 佳哲
筑摩書房
売り上げランキング: 34


仕事を「自分の仕事」にするにはどうしたらよいか、気の持ち方や技術に至るまで、多くの示唆が得られました。「いい仕事」の本質を探ったり、自分の仕事の核を見つけたい人は必読です。また、仕事がマンネリ化している人が読むと新鮮な感動を受けると思います。

4位 『知がめぐり、人がつながる場のデザイン』


知がめぐり、人がつながる場のデザイン―働く大人が学び続ける”ラーニングバー”というしくみ





中原 淳
英治出版
売り上げランキング: 14598

働く大人が学び続けるしくみについての本。勉強会やワークショップの在り方について、斬新な提言があります。
大学の先生が社会人との学びの場を持つことで、より高度な社会的貢献ができたり、知的欲求の高い社会人同士が対話できるラーニングバーで個人がさらに成長していったりする具体例を読んで、とてもわくわくしました。社会に出てからの知的刺激のある仲間との出会いは本当に大切だなあと思います。

3位 『リフレクティブ・マネジャー』

リフレクティブ・マネジャー 一流はつねに内省する (光文社新書)





中原 淳 金井 壽宏
光文社
売り上げランキング: 27509
自己の成長のためには、「内省」と「他者とのかかわり」が不可欠であることを再認識させられた本。内省のためのひとり時間や謙虚に他者と積極的にかかわる姿勢を意識して持ち続けたいと思いました。特にマネージャー的ポジションについている場合、内省をおこたると成長レベルが低くなり、誰もついてきてくれなくなります。「内省」して「改善」することは年齢を重ねるごとに重要になってくることを強烈に意識できました。

2位 『自分のアタマで考えよう』

自分のアタマで考えよう
自分のアタマで考えよう
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ちきりん
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 67

経済評論家勝間和代さんよりもゆるめで、別の鋭さがある論理思考の持ち主、人気ブロガーちきりんさんの著書。私は、小学生のころから学校の先生の言うことすら疑ってかかるひねくれものタイプだったので(笑)、世間やマスコミの言うことをうのみにせずに、独自の考え方を持っている人が大好きです。その考え方が正しいか正しくないかは関係なく、「自分で考える」ことには、「責任感」や「安きに流れない意思」が伴うところに価値の高さを感じるのですちきりんさんが取り扱う社会的テーマは、身近で、誰もが気になっている内容が多いです。しかし、日々の忙しさにかまけてそこまでじっくり考えたことがなかったなあ、と思わせられる結論ばかり。自分の思考に相当の刺激を与えてくれます




本書は名古屋高島屋の三省堂書店で購入したのですが、12月1日のちきりんさんの講演会のチケットをもらったのに、仕事で行けませんでした。生ちきりんさんの「そんじゃーね!」が聴けると思って、楽しみにしていたのに(涙)!

1位 『武器としての決断思考』




武器としての決断思考 (星海社新書)



瀧本 哲史
講談社
売り上げランキング: 168




僕は君たちに武器を配りたい

僕は君たちに武器を配りたい

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瀧本 哲史
講談社
売り上げランキング: 132
本書の著者は、京都大学で超人気講義を行っている若手の先生です。「武器としての決断思考」(通称:武器決)「僕は君たちに武器を配りたい」(通称:僕武器)の2冊を同時に出版され、注目を集めました。日経新聞の広告欄でも、出版社が力をいれていることがわかり、非常に目を引く本でした。
これからの日本のトップリーダーが身につける思考の技術を共有しておくという意味でもお勧めです。例えば、高度な専門家は専門家同士の「考え方のルール」を持っており、そのルールを知らない人は重要な会話に参加させてもらえません。意識の高い仲間と一緒に働き、対等に会話をしたいと考えている場合、
最先端の思考の技術(考え方のルール)は常にアップデートさせておくことが大切だと思います。

【本書の内容について思ったこと】

決断思考においてカギとなる「メリット」と「デメリット」の比較について。未知の分野で何かを決断しようとしても、実際には「想定外のメリットデメリット」が存在します。事前の思考段階で「もれなくダブりなくメリットとデメリットを挙げること」は相当難しいと感じます。だからこそ、人生経験や年上の方のアドバイスを積極的に得ていく必要があるな、と思いました。色々な本を読んで、ものごとの本質をよく知っておくことも、思考の技術の準備段階では必要なことだと思いました。

※著者の方へのインタビュー記事も面白かったです。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20111021/288163/

※著者自身による、本書の内容の解説。講義が聴けます!
http://ji-sedai.jp/special/lecture/bakatotakimoto/post_7.html